春名恵です。
今年に入ってから、アート起業関連のFacebookグループで案内される、様々な工場見学や展示会などへ参加させていただいています。
今、私は筆文字を教えること以外にも、「神戸筆ものづくりデザインスタジオ」として筆文字でのパッケージ・ロゴデザイン・作家活動も広げようとしているからです。
とはいえ、個人で名刺を持って行ってもなかなか相手にしてもらえないなぁと思っていたので、このようにセッティングしていただいた場へ参加させてもらうことができ、直接社長や代表の方などとお話させていただけるのは、個人で活動する私のような者にとっては本当にありがたいです。
さて、本日の工場見学は、手ぬぐいブランド「にじゆら」を展開されている(株)ナカニさんへ。
前日に欠員が出たとのことで、急遽参加を決めました!
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工場見学レポ
以下の写真は、すべて公開OKの許可をいただいています。
手ぬぐいを干しているところ。にじみが味になっています。
プリント染め、注染(ちゅうせん)の違いを聞いて、布に色をのせるのにも、加工法によって得意なこと、不得意なことがあるんだと驚きました。
プリントで育っている私たちは、プリントで出来るからと、染めの場合も同じ視点で「出来るだろう」考えがち。
でも、それは仕方がないと社長はおっしゃる。
そして、だからこそデザインする側の人は、話だけでデザインのやり取りをするのではなく、どういう技術でどういう工程で作っているのか、工場に来て見てくれた方が早いとも言われていました。
- 注染ではどういうことが出来て、どういうことは出来ないのか?
- 出来ないことはなぜ出来ないのか?
- その上でデザインする際にはどのようなことを注意すればよいのか?
- 型代が決まるポイント、どのようなことが型代アップへつながってしまうのか?
など、今日は参加者がデザインする人ばかりだったので、社長のお話もデザインする上で注意してほしいことなど突っ込んだ話もしてくださったようです。
技術を公開して教えてくれる理由
ところで、私がこれまでアート起業関連のFacebookグループで参加させていただいた工場見学で驚いたこと。
それは、どの企業さんも工法、工程などがオープンなこと!
「こんなこと聞いていいのかなぁ・・・?企業秘密かなぁ・・・?」というようなことでも「いいよ」と教えてくださるんです。
もちろん、見学させてもらった企業さんの先のお客さまの機密は守られてますが、それ以外については快く教えてくださり、それが私自身、筆文字デザイン関係での提案の仕方などの勉強にもなっています。
快く教えてくださることの背景には、「真似されるところが出てきても、うちと同じことは絶対真似出来へんから」という、これまで培ってきたことの自信があったり、今日の社長のお話の中でも「真似されたらその上を行ったらいいだけ」という言葉があって、「かっこええ~!」と思ったのと同時に共感しました!
なぜなら、私もブログで筆文字をアップしているのは、たとえ真似されたとしても、人それぞれ個人のフィルタを通して描かれる筆文字はまったく同じものにはならないと思っているからです。
もし真似して自分で描けるなら、自分で練習したらいいと思っています。
でも、
- いやいやそんな遠回りじゃなくて、ステップを登っていくだけがいい(ステップを自分で作って、それから登るのではなくて)
- 順序立てて効率よく習得したい
- 最初に基本をおさえて伸び代を大きくしたい
という方は、ぜひ習いに来てほしい!と思っています。
筆文字デザインについても、真似して描いたものを「これは自分のデザイン」だと公表するなどしてデザインを奪ったならば、本人がそれはよかったことなのか、よくなかったことなのかを自分の良心が一番よくわかっているとも思っています。
話がちょっと脱線しましたが・・・
工場見学は楽しいのと、勉強になるのと、昼間に電車に揺られていくのが心地よい^^
今日の工場見学前に社長が「あなたも帰る頃には手ぬぐいが大好きになってるはず」という予言(?)通り、帰るときには手ぬぐいが身近に感じられるようになっていました。
綿や麻などの自然素材が大好きな私は、すぐに洗えるこの手ぬぐいが、この夏の冷房対策首巻として活躍しそうな気がしてます^^