春名恵です。
先日、私の派遣ライフの原点となる仲間と3人で久しぶりに会いました。
1人は私と同時期に入社した人(1歳上)、もう1人は先輩(2歳下)です。
そのとき話題で、「あの経験があったから、どこの派遣先へ行ってもCAD操作速いって言われる」と3人が口を揃えて言ったことがあります。
それが、コマンド入力(キーボードで打ち込む)で図面を描くことでした。
ということで、今日は『コマンド入力にすると、図面の完成スピードはアップする』について書いてみたいと思います。
来る日も来る日もCAD化することから身についた速さ
私のCAD習得は、職業訓練校でのDRA-CADが最初でした。
職業訓練校へ行くことになったのは、社会人として初就職した不動産会社を退職後、職安で募集要項を見つけたことがきっかけです。
「図面って、パソコンでも描けるみたいよ」と友達から聞いていたことが、その募集要項に目を止まらせることになったと思います。
これまで、サインペンで間取り図を手描きしていた私にとって、パソコンでも図面が描けるというワクワクは想像以上のものでした。
職業訓練校でCAD体験をしたことで「この仕事をしたい!」と強く思うようになり、1998年に特定派遣の会社へ入社。AutoCADは、入社後の研修で身につけることとなりました。
さて、当時はCADを使える人材が少なかった上に、手描き図面をCAD化する仕事もたくさんありました。
その会社でも特定派遣を行うかたわら、手描き図面のCAD化を専門で受けている部署(CADセンター)があり、この記事の最初に書いた仲間とはそこで出会い、2年ほど共に働いたのでした。
CADセンターでは建築、設備、土木、機械、地図の図面トレースを行っていて、建築・設備・土木系はAutoCAD、機械系はMICRO CADAM、マッピング(地図)は名前は忘れましたが別のCADソフトを使用していました。
そして、受託センターであったため、来る日も来る日も様々な企業さんから図面が舞い込み、ひたすらパソコンに向かって納期の迫った図面を描いていました。
建築・設備・土木関係の作図担当だった私たちAutoCADグループは、とにかく図面量が多かったことから、ロスなく速く図面を描く対策がいろいろ取られていました。
その一つが、コマンド入力(キーボードで打ち込む)で図面を描くことだったのです。
コマンド入力とは、アイコンを一つずつクリックして描くのではなく、右手はマウスで作図 & 左手はコマンド入力する(短縮コマンドをキーボードで打ち込む)ことです。
AutoCADのバージョンが上がり、短縮にしづらい新しいコマンドが出てきたときは私もアイコンで代用しますが、それでもアイコンクリックよりコマンド入力の方が操作スピードも速く、手(手首)への負担も少ないと感じています。
コマンドをフルスペルで覚えていると、どのパソコンでもCAD図面を描ける
そして、大切なことがもう一つあります。
- コマンド入力ができること
- 必要最低限のコマンドをフルスペルで覚えていること(短縮ではなく)
この2点を備えていれば、誰がカスタマイズしたAutoCADマシンでも図面を描くことができるのです。
それはつまり、持ち運びできる技術(=ポータブルスキル)となり得ます。
AutoCADは、実はそのままではあまり扱いやすいCADとは言えません^^;
カスタマイズすることでより使いやすくなるCADのため、人によってアイコンの配列も全然違うし、コマンドの短縮方法も人によって様々です。
仮に、派遣先の人に「ちょっとCAD教えて」と差し出されたマシンで、コマンドの短縮方法が自分のと違い、フルスペルでコマンドが出てこなければ、キー操作ができません。
また、自分が使いたいアイコンが表示されていなければ、たとえ、アイコンのある場所を知っていたとしても、それを表示させる時間が必要になってきます。
そして、人のパソコンであれば、使ったアイコンを出しっぱなしにするわけにはいかず、元の画面に戻す必要も出てきます。
「そんなのわずかな時間じゃない?」と言われれば、確かにそうかもしれませんが、チリも積もれば山となるのです。
もし、現在「図面が完成するまでに大幅に時間がかかる・・・」と悩んでいるなら、アイコン操作だけでなく、ぜひコマンド入力も覚えて図面を描いてみてくださいね!
<参考記事>